That Means A Lot

フットボールとマリーンズとアイドルと…

あやちょ、アンジュルムやめるってよ

「これは、前向きな卒業です」

アイドル卒業あるある。この言葉が嫌い。保険というか、なんというか。とりあえずこの言葉を言っておけば「私はここにいるのが嫌になったわけじゃないですぅ〜」という免罪符になる。「学業専念」「女優になりたい」「歌手になりたい」。嘘つけ。普通嫌ならやめないよ。どうせ普通の女の子になりたいだけだろ…!そもそも卒業自体が「別れ」というネガティブな要素しかないものなんだから、前も後ろもないだろうよって思うわけ。

ameblo.jp

アンジュルム和田彩花大尊師がご卒業を発表なさいました。前々から「あやちょは神だ」って観るたびに言わせて頂いておりましたが、その神が神をおやめになるということ。これまで人々が直面すらしてこなかった発表。人々は玉音放送を聞く国民さながら正座をしながらこのブログを読み、ショックにまみれたその後の木曜日の夜は永遠にも長く感じられるのでした…。

よくアンジュルムを表現するときに「強い」という言葉を用いさせて頂いているのですが。もうこれはあやちょがインタビューで「個性派の武闘集団」と言っているようにですね(VDCのインタビューより)、不思議な一枚岩というか。どうやってバランスを取っているのかわからないところがありまして、*1不遇の時期をこのグループで経験したメンバーもいれば、別のグループから入ってきた人もいて、個性もこれでもかというくらいに発揮しているのに、全員で何かをやるときのパワーがすごくて、年齢も経歴もバラバラなはずなのに全員でディズニー行っちゃうくらいに仲良しで*2、ただ歌とダンスがすごいだけではなくて、そういうところは他のハロプロのアイドルじゃ味わえない良さで、そこがアンジュルムの大好きなところなのです。

でもそのような動物園のようなグループのリーダーとなると、やっぱりボス猿のような振る舞いを求められるのではないかと、ある時は怒って、ある時は鼓舞してみんなをまとめ…と、身を削りながらグループをまとめて引っ張る存在を想像してしまうのです。いや本当はそうしているのかもしれないのですが、最年長であるから、リーダーであるからという事実が十字架となって、自分を抑えさせて無理をしているのではないかと勝手に心配になっては、楽しそうにライブをしているところを見て、あるいはメンバーと仲良くしているところを見て、ああそうじゃないんだなと納得していておりました。「強い」グループをまとめるリーダーたるものは、もはや「最強」でないといけない。その条件を全て満たしていて、なおかつ楽しめてしまうのがあやちょなわけで、だから「神」と呼ばせて頂いたと。でもそのあやちょが無理していないと思い込むためにファンの一人が勝手に無理をする不可解な誤魔化しが生まれておりました。

このようなこと彼女はこの記事で以下のように触れています。というかこのブログはもはやただの卒業発表ブログではありません。これは彼女からの教えなのです。

グループで夢を見続けること、
それは大前提である「それぞれの人生」をある程度否定することでもあります。
周りで様々な卒業が続く中、自分が多く言ってきた言葉です。まるで、その言葉で自分を納得させるように。
 
「それぞれの人生」
そんな当たり前の大前提に自分自身が素直になれなかったのです。
好きでここにいるのにいつかそれぞれの道へなんて前提のもとで活動する意味とは。
私には理解しがたい。
 
だからきっと自分はグループにいることで「それぞれの人生」ではない夢を追いかけ、それがそれぞれの人生、私の人生なのだと思ってました。

そもそもこの言葉を卒業するアイドルから出てきたのは驚きました。偶像であるアイドルの人間宣言。「しょうがない」という言い聞かせが自分に跳ね返ってきた日がきたのです。そして彼女はそれを私たちにもに教えてくださったのです。

「ぶりっ子でも下手くそでも歌って踊るから可愛い」というアイドルの枠を超えたポテンシャルを持っているアイドルの1人があやちょで*3、グループの大黒柱であるからこそ独り立ちができなくなっている。彼女自身がその葛藤にあることをお気づきになられて、大好きな服がヨレヨレになってきたことに気づいてしまった日のような、目をそらして見ないようにしていたものが見えてしまったのです。

アンジュルム」は、私がグループから抜けたとき(オリジナルメンバーがいなくなり)本当の意味でアンジュルムになると考える自分がいました。スマイレージからアンジュルムに改名した意味作用がここで働くのだと。
グループの在り方を、そして今後を考えることは自分の在り方にも関わることでした。
   (中略)
 
そして、アンジュルムはオリジナルメンバーがいなくなったとき初めて繋がっていく。
新しい形を自分たちの手でみんなで作っていくことに意味があり、大切な経験となります。良い意味で私を忘れて、みんなで「アンジュルム」をつくってもらいたいです。
 
私たちはそのような環境の中で青春を過ごし成長していくのだと思います。
そう、きっと青春なのです。
今まで通りであればその後はそれぞれの人生へ。
そんな当たり前の?道すじに今でもやっぱり素直になれないのです。
私にはグループの先に見える「それぞれの人生」が時に辛く、物足りなさを感じます。
本気でやろうと思うほどわからなくなりました。そんな単純なことに頭を抱えていたのです。
それならば、
それぞれの人生で本気でやろうと思いました。
 
私はステージに立ち続けたいです。
 
30代になったとき1人でステージで歌って踊っていることが次の目標です。
様々な表現をやっていきたいです。そうなれるよう、20代を過ごそうと考えました。
そして、できればアイドルで居たいのです。
どうもここは彼女自身が自分を納得させているように感じられます。しかし私は理解しきれません。というかわかりたくないのです。確かに出入りの激しいグループではありますが、和田彩花がいるからアンジュルムなわけで、逆にアンジュルムだからこそ和田彩花なのではないのですか。替えが効かないものも世の中にあるはずでは?確かにバルセロナの選手は誰が試合に出てもティキタカができるけど、やっぱりメッシはいなきゃダメでしょ?そりゃ青春とか言われましても、幾ら何でも山あり谷あり紆余曲折が過ぎませんか…。
これは噂になっている「ハロプロ25歳定年説」も関係しているはずなのです。彼女の夢が30歳になってもアイドルになりたいから、アンジュルムだけじゃなくてハロプロも卒業するんだろうなってことですか。卒業発表の大きな黒幕である大人の事情がちらりちらり。「ハロプロに還元したい」といも言っていますが、おそらく5回くらいフィルターを通してやっと紡ぎ出した言葉なんじゃないのでしょうか…?こうして読み進めていると嫌だ嫌だと思っていても落ち着いてきます。涙のちスタンディングオベーション
 
…読んでいてわかりました。彼女はアンジュルムという転がり続ける石に苔が生えないようにするべくグループを出るのですが、それは同時にアンジュルム自身が彼女を追い出すという意思を持ったことを意味するのです。アンジュルム和田彩花が分離して初めて、アンジュルムが意思を持ち、動き始めるのです。これこそが「私がグループから抜けたとき(オリジナルメンバーがいなくなり)本当の意味でアンジュルムになる」という言葉に繋がったのでしょう。
和田彩花という神は、今回の卒業では神をご卒業されるではないのです。きっとこれからも神であり続けるためのご決断なのです。グループの成功と個人のキャリアという狭間で足元が固まってきたその動きは、アンジュルムが意思を持ち始めた最初の鼓動だったのです。ずっとそこに留まっていてはいけないというアンジュルムからのわずかな意思表示。それに気づいた以上そこに留まり続けることを彼女自身が許すわけがありません。和田彩花アンジュルム、お互いの意思を尊重し実現したことなのです。そしてそれでこそ和田彩花大尊師なのです。
改めて今回の決断で気づかせてくれました。あなたはやはりすごいです。ああ、神格化が止まりません。
やはり武闘派集団のリーダーたるもの1番の武闘派であり賢くなければならない。時代が時代なら革命家になってるだろう。こんなに説得力のある声明文を書くのは本当にすごい。論文の参考文献にできそう。
2019年の春ツアーってことはまだあと1年くらいあるんだろうけど、星屑プロモーションと違ってだいぶ時間があって本当によかった。1年かけてじっくりファンはまだしも、メンバーまで路頭に迷うことが無いようにやっていくんでしょう。どうなっていくのですかね。仏像グッズとか出るのかな…。
 

  

 

 

*1:これは同じインタビューで笠原さんと勝田さんが「奇跡」と言っている。

*2:実年齢は調べなきゃわからないほど。14歳の笠原さんと20歳の中西さんの絡み、16歳の佐々木さんと18歳の上國料さんの絡み然り

*3:NMB山本彩も乃木坂の白石麻衣もそうだろう

間違いだらけのJ1選び2018 〜明治安田生命J1リーグ順位大予想〜

ついに開幕まで1週間を切ったJリーグ。今年は自分の好きなチームがACLプレーオフを戦ってることもあって、例年以上にオフが短かった気がする。さて、開幕前といえば(当たらないことでという意味で)恒例となってきたJ1の順位予想。今年も懲りずにやっていこう。
しかしこの予想、当たらないと嘆いてはいるがそれなりに真面目にやっているし、予想した時は当たるんじゃないかと考えている節もある。もちろん素人が主観と希望だけで当てることのできるほど簡単ではないことは百も承知ではあるんだが、それで諦めるのもつまらない。というわけで今回は趣を変えて、ここ数年の結果から考えられるジンクスに基づいて予想をしてみることにした。

 

ジンクス(jinx)

縁起のよい、または悪い言い伝え。また、縁起をかつぐ対象とする物事。「緒戦は勝てないというジンクスがある」「ジンクスを破る」(デジタル大辞泉より)

 

ではなぜジンクスなのかって?それは数字だったらAI、戦術なら番記者の方が良い予想をするに決まっているからである。そういうのはプロに任せようか。提唱するジンクスは後ほど書くが、まずそれらを踏まえた予想をどうぞ。

 

1.   磐田

2.   C大阪

3.   川崎

4.   横浜FM

5.   鹿島

6.   名古屋

7.   仙台

8.   湘南

9.   東京

10. 柏

11. 鳥栖

12. 浦和

13. G大阪

14. 清水

15. 札幌

16. 広島

17. 神戸

18. 長崎


こんな感じになる。今年の優勝はジュビロ磐田です!!!おめでとう!!!*1なんで?と思ったあなたは根拠としたジンクスを書くのでちょっと待ってね。というより、ジンクスの説明をデータで取ってるのもちょっと本来の言葉の定義から外れる気もするけれど…。

 

ジンクス1. ACL出場とリーグの両立は可能だが、プレーオフに出るチームは中位へ沈む
→過密日程からACL出場チームはリーグ戦で沈みがちという印象があったが、直近3年間ではトップ3にACL出場チームは2チームは入っている(C大阪、川崎) 。それでも川崎とC大阪が首位予想ではないのは3つ目のジンクスを参照されたい。プレーオフに出場したチームは過去3年間で9位か10位になっているので、今年もこんな感じだろうと予想(柏)。ただし柏は補強こそ例年になく力を入れたものの、相変わらず詰めの甘いフットボールをやってるので、ACLに本腰を入れたらもっと苦しむかも。

 

ジンクス2. 成功の土台に長期政権。逆にリリーフ就任監督の2年目に落とし穴
→昨年の川崎の優勝、磐田の躍進はいずれも長期政権による指導者の戦術が浸透した結果と捉えた。(磐田、川崎、仙台、湘南)。特に湘南と仙台は台風の目になるのではなかろうか。そな反面というか、これは世界基準のあるあるだと思うのだが*2、リリーフ監督はモチベーターとしては優秀であることが多いが戦術としては…というパターン(神戸、浦和、鹿島)。J2ではスペイン人監督を招聘し力をつけてるチームがあるのに、J1は浦和と神戸のように財力でトップクラスなチームがなぜ続投という選択肢を選んでしまったのか甚だ疑問である。ちなみに長期政権では去年は森保氏、ミシャ氏というJを代表する監督が揃ってコケたし、その逆では仙台の渡邉監督も柏の下平監督はリリーフ登板の監督でもやっていけている*3

 

ジンクス3. ゼロックス出場チームは優勝しない
ゼロックス優勝チームがリーグもとったという例は2013年のサンフレッチェ広島まで遡る。ゼロックスを観るとどうしても完成されてるチーム同士って感じがして今年もめちゃめちゃ強いんじゃないかと思うし、自分も何度かこれに騙されているけれど、どうやら追われる側というのは大変なんですね(川崎、C大阪)。

 

あと磐田が1位になってるのはここ数年35歳以上のベテランがいるチームが優勝していることを鑑みています*4。他にも「よそでクビになった監督をすぐ連れてきたチームは低迷する」とか「補強をきちんとしたチームは強い」とかも提唱しようかと思ったのだが、前者は柏、新潟、甲府と三回連続で監督をクビになったダルマさんのせいだし、後者は当たり前すぎるのでやめた。

ちなみに監督交代と主力流出のコンボだけどなんとかなりそうなマリノスとか、長期政権だけどヴィヴィくんが泣く未来しか見えない長崎とか、鳥栖より下にさせたくない柏とかという主観も依然入ってます。
こうして色々書いてみたけれど、今年はワールドカップイヤー。Jリーグは2ヶ月も中断があり、オフより中断期間の方が長いチームもいくつかある。プレーオフに出る柏はここで休めるかもしれないし、低迷するチームはこの中断前に監督をクビにするべきだし、序盤ちょっと苦しむチームでもここで戦術を浸透させることができるかもしれないし、主力が移籍していくチームもあるかもしれない。これがどう影響するのか。今年のJリーグも大混戦になりそうだけど、首位争いはスケートのショートトラックのようにみんな転けたところを磐田がかっさらっていきそうな予感。でもこれ以上書くとボロが出るだけな気がするのでこの辺で!年末に反省会するのが今から楽しみだなあ!

*1:なおこれまで当たったことはない

*2:クラウディオ・ラニエリ、ティム・シャーウッド、アラン・パーデューとか

*3:抜け道のあるお話こそジンクスって感じがして良いよね。

*4:小笠原、曽ヶ端、中村憲剛。ただその考えでいくと中澤もあり得る…?

6年前にアンフィールドに行った話

最近、リバプールFCラボというサイトが面白いのでよく覗いている。どんなサイトかというのを紹介文をそのまま借りると「新スタイルの掲示板、相互発信型プラットフォーム」という名前になっているけど、勝手に簡単にするというと一種のまとめサイトみたいなもの。

lfclab.jp

選手のインタビューの翻訳記事や、試合後の採点など参加できる掲示板もある。話題はフットボールだけにとどまらず、チャントやユニフォームのデザインに関わるような記事もあって、1つのチームに特化したまとめサイトだからこそ可能になった多種多様なトピックがあるのが良い。

その中に「現地観戦」というトピックがありまして。読んでてそういえば自分もアンフィールド行ったということを思い出した。旅行記というものは、行った時は書こう書こうって思うのだけど、実際帰ってきてほとぼりが冷めてくるとどうもただの自慢ぽくなっちゃいそうなのが嫌で書いたことがない。でも読む側とするとそんなことなくて面白いのが多いし、わざわざご丁寧に記録に残してくださるといつか自分も行く時に参考にできるからとてもありがたいものなのである*1。自己満足が他人への貢献につながるんだったら書いた方がいいなあとかいう勝手かつ都合の良い解釈のもと、ここに書き留めることとします。

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自分がリバプールへ行ったのは今から6年前の2012年3月24日のウィガン・アスレティック*2。当日はイギリスでは珍しく1日中晴れていた。街の中心部からタクシーで移動。だいたいのイングランドのスタジアムがそうであるように、住宅地の真ん中に突然どーんとあるのがアンフィールド埼スタのようにあんなに遠くから見えているわけでもないので心の準備の前にドカンと現れる。本当にアンフィールドってあるんだ。そこからまず感激。そして日本のスタジアムじゃ考えられないような狭いゲートを通ってスタジアムの中へ。座席はまだ改修前のメインスタンドのアウェイ側*3で、座席はKOPのチャントというよりはウィガンのチャントのがよく聞こえる場所だった。

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You'll Never Walk Aloneはとても短く感じた

現地の人は本当に試合ギリギリにならないとスタンドに入ってこない。それまではスタンド下でビールを飲んだり、ビールを飲んだり、ビールを飲んで過ごしている。アップ時から歌う日本のサポーターは偉い。ただそれでも試合が始まるとなると相手がビッグクラブでなくともスタンドは埋まるし、最高の雰囲気になる。

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座席と狭い通路

リバプールのスタメンはレイナ、フラナガン、キャラガー、シュクルテルエンリケ、ヘンダーソン、ジェラード、スピーリング、ジェラード、ダウニング、カイト、スアレス。監督はキングケニー。懐かしいメンツである。少し考えればわかるがもうだいたいみんないない。ちなみにこの日のマッチデープログラムの表紙はスピーリングだった*4。この時はメイレレスとかコンチェスキーとかポウルセンとかいた(それでもチャーリー・アダムはいたが)ホジソン時代よりはマシになってタイトルも獲ったけれど、それもカーリングカップでカーディフ相手にやっとこさっとこPK戦で勝っていたようにあまり強いとは言えなかった時代である。対するウィガンはアル・ハブシとかマッカーシーマッカーサー、のちにリバプールに来たモーゼズにマロニーちゃんにディ・サントとかいた。監督はロベルト・マルティネスである。

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マルティネスはのちにお隣の監督に

このシーズンのウィガンは降格確実というくらいに弱く、これまでアウェイでわずか2勝。これははるばる日本から行って観る試合にしてはうってつけの試合。ビックマッチもいいけれど、やっぱり確実に勝つのがいいじゃん?ゴールラッシュが観たい〜!と浮かれまくり。日本で柏の試合を観る時はそんなこと思わずに気を引き締めろとか言いながら観るはずなのにね。こういうのをフラグというように試合が始まってもこれといったチャンスもなく退屈な展開で、あろうことかペナルティをとられ先制されてしまうのである。*5

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まさかの前半ビハインドで折り返し。あまりのシケ具合にどよどよするアンフィールド。これじゃまずいので後半頭からキング・ケニーは早速動く。ヘンダーソンに変えてキャロルを投入。今じゃチームの要のヘンダーソンを前半で下げるなんて!って思うけれどもこの時はデンプシーとトレードの話が出るレベルでどうしようもなかった*6。早速この交代が功を奏し、47分にスアレスが決めて同点に。しかし生で観てるとイングランド人のように点が入っても「イェーーーッ!!」と叫べないものである。まだまだこれからたくさん点が入るだろう。反撃の狼煙である。

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そして続く53分にもスアレスがクロスに合わせてシュートがネットを揺らす。イェーーーッ!!そして何とメインスタンド側に走って来た!目の前にキャロルが!スアレスが!シュクルテルが!!夢中でシャッターを切っていたら笛が鳴りスアレスにイエローが出た。その時は何でかわからなかったのだがその後映像を見たらがっつりハンドだった。抗議してるのが写真でもわかるがよくあんなことをしておいてこんなポーズが取れるもんだ。

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これぞぬか喜び

これで勢いに水を差されたのか、63分にコールドウェルにあっさり決められて勝ち越しを許してしまう。こぼれ球を拾ってレイナを抜いて流し込むというあまりの落ち着きっぷりに彼がセンターバックだったってことを知ったのは家に帰ってからだった。嘘でしょ?焦る。日本から来たんだよ?試合前はゴールラッシュを楽しみにしていたはずが終了間際にはせめて同点にという弱気な姿勢に変わっていた。そんな思いすら届かず試合はこのまま終了。まさかまさかの敗戦。狂喜乱舞して「We are staying up!」と叫ぶウィガンサポーターを尻目にツバを吐いてスタンドを後にする現地のおっさんの背中が寂しそうであった…。

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www.skysports.com

というわけで1-2で敗戦。今となっては笑い話…というより当時からもう笑うしかなかった。降格圏のチーム相手に負けた試合だけれども、この試合の収穫は2つある。1つはこれを機にウィガンは勢いづき、後にユナイテッド、アーセナルも破ってGreat Escapeを達成してしまう。つまりその奇跡の一部を目撃できたこと*7。そして2つ目はラヒーム・スターリングのデビュー戦を目撃できたこと。83分にカイトに代わって入りプロデビューを果たした彼は、当時はまだ綺麗な心を持っていて、KOPのHOPEでした。そんなわけでそれなりに記憶だけでなく記録としても紐づけることのできるそれなりの試合だった…はず。勝ち試合を観るのは自分の金で行ってからということなんだろう。

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スタジアムツアーのチケット…というよりレシート

この次の日は朝からスタジアムツアーへ。スタジアムの周りは西部劇かのようにゴミが散らかりまくっていた。ツアーはもちろん全編英語なので半分わかるかどうかだったけど、言い訳をするとリバプールは訛りもきつい。ガイドのおっちゃんは結構ふざけててことあるごとにユナイテッドの悪口を言う。ロッカールームで「Who the fxxker Man Utd?」とかジョークを入れたらベラミーのユニを来たちびっこが立ち上がって「お前かーー!!」とか言っていた。

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サンドウィッチマンのような男性がガイドだった。
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よく見るところ
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カーリングカップ優勝記念
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昔の写真と誰もいないスタンド。昔は日立が胸スポンサー!

日本では埼スタと日産、この数年後にカンプ・ノウとかサンチャゴ・ベルナベウ(こっちは卒業旅行)のスタジアム・ツアーに行っているけど、アンフィールドはいろんなところが狭くてボロくて一番しょぼかった。ただその反面、カンプ・ノウもベルナベウも完全に商業主義の匂いがプンプンしてて博物館のようにはいじゃあ巡っといて〜タイプになっていたし、それにはもちろんクラブの規模とか、来る人間の数も違うのだろうけど、ここはある程度グダグダでユルユルでローカルならではの人間の味がしてそれはそれでとても良かった。さすがビートルズの街なのだ。Can't Buy Me LoveでAll You Need Is Loveなのだ。必要なものはサウザンプトンから買うのだ!もう今は改装されていろんなところが広々ゴージャスになったみたいだけれども、こういうところを頑張り始めたというのは新オーナーのおかげなのだろうか。

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ついでにお隣にも足を運んだ。見ただけだけど

こんな感じ。でもやっぱり次は自分の力で行きたいよね〜。サイト見てると自分の力でみんな行ってて羨ましい。時間がないとか金がないとか休みが取れないとか問題は目の前にあるけれど、行っている人だってたくさんいるし、何と言ってもやっぱりまた行きたい。夢見る25歳でありたいものです。

 

*1:ただし計画はない模様

*2:当時は18歳。考えればわかると思いますが何を隠そうもちろん家族旅行です

*3:チケットは日本の代理店から購入。手元に残っていないのであれは多分シーズンパスの名義貸しという形態

*4:今はブラックプールでやっているはず

*5:シュクルテルが肘打ちをモーゼズにかましたことによるファウル。ちなみにこの試合のレフェリーはリー・メイソン。

*6:「冗談はヘンダーソンだけにしてくれ」

*7:なお現在は3部に落ちている。頑張れ

柏の男は夢を見続ける 〜2017年の柏レイソルを振り返る〜

既に恒例化しつつある主力選手の移籍情報を見て十分に一喜一憂しているので、シーズンオフは満喫してはおりますが、改めて。2017年シーズンが終わってしまいました。本当は2018年の元日に終わるはずだったので、いざ終わってしまうとあっけないものですね。
ACLに出たい」という強い思いは2012年の天皇杯と同じシチュエーションたったはずが、結局ベスト4止まり。リーグ戦も4位だった。ここ数年4位とか、ベスト4とか、ぎりぎり表彰台圏外というような成績が増えてきているし、もはや「無冠ターレ」なんてバカにできません。「タイトルが0ソル」でございます。いい形で先制して、いけると思った試合でも、決定機を外している間にいつの間にか追いつかれたり、負けたり。天皇杯の準決勝も言われてみれば2017年のレイソルを象徴するような試合だったかもしれない。ああいう試合を勝ててたら、シーズンでトップ3に入れてるもんね。大谷がインタビューで答えていたけれど「勝負強さ」が今の柏にはどうしても足りない。まあセレッソが元日に勝つか勝たないかでおこぼれACLがあるかもしれぬのだが*1。やっぱりタイトル提げて行きたかったよねえ。

とはいえ、2017年シーズンは見る分にはとても面白いシーズンだった。首位にもなったし。代表選手も出たし。個人的な話ではあるけれど。休日に試合を観に行ける時間を作りやすい環境が整ったこともあって数えてみれば25試合も観に行ってた。内訳は14勝6分5敗。それだけ勝っていれば楽しいわけだ。忘備録も兼ねて、今回は今年観に行った柏の試合を全て振り返って「こんなこともあったなあ」と浸ってみよう。(2017年のヒットソングをBGMに)

 

1. vs千葉 2-0 ○ (ちばぎん杯/2月11日)

「年に1回」が恒例化してきたちばぎんカップ。スコア以上に内容では差がついていて今年のジェフはいよいよやばいなとか思っていたけれど、あの時はエスナイデルあのハイライン、ハイプレスを植えつけている最中だったんですねえ。深い。(深くない)

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ハイラインハイプレス

2. vsG大阪 1-3 ● (J1第3節/3月5日)

2年連続でホーム開幕戦で負けるの巻。小林のゴラッソ炸裂もアデミウソンと長沢にひたすらにけちょんけちょんにされた試合。この時は今年のガンバは強いぞとか散々言っていただけにどうしてああなってしまったんだろう。この後に行った柏Paloozaでのアンジュルムの方が良い思い出。

3. vs川崎 1-2 ●(J1第4節/3月10日)

魂の定時ダッシュで等々力に向かうもクソ審判今村が華金をぶち壊す。一部の人間が川崎に対する終盤戦の不可解なハンド見逃しを「忖度ジャッジ」とか騒いでいたけど、その人たちはこの試合でエルボーを大谷に見舞ったエドゥアルド・ネットが退場にならなかったこともその一つなんじゃないかと主張するべき。華金を返せ‼︎

4. vs仙台 0-1●(J1第5節/3月18日)

失点直後に輪湖にブチギレた中谷を見て、この時は本当に降格するかと思った。大したチャンスも作れず後半終了間際に一瞬の隙から失点。観に行った試合ではワースト。

5. vs横浜FM 2-0 ○(J1第8節/4月22日)

思えば今年のマリノス戦はホームもアウェイも雨だった。この試合は前半で2点取れたから後半で修正したマリノス相手にも勝てたのだろう。手塚が良いと気づき始めたこの頃。

6. vsC大阪 1-0 ○(J1第10節/5月6日)

ゴールデンウィーク真っ只中。清武はどれですか事件。満員の日立台クリスティアーノのラッキーゴールをみんなで守った試合。終了間際の中村航輔のビッグセーブは個人的に今年一番だと思っております。

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餅ダービー

7. vs東京 2-1 ○(J1第11節/5月14日)

この試合の前に「今日は伊東がゴールを決める気がする」と言っていたのにエビデンスを残さなかったことを後悔しております。そう考えると朝日新聞の記者がエビデンスを必要としていないとかうんたらの話ってすごいよなあ。スコアを見て思い出したけどこの試合はクリーンシートじゃないのね。

8. vs浦和 1-0 ○(J1第14節/6月4日)

この頃の浦和はまだ「爆発的な攻撃力を持った強いチーム」だっただけに、この試合で勝ったことで今年は強いんじゃないかと思ったんだけど、このあと普通にいろんなところ相手に負けていったのは、安いと思って買った服が二週間後にさらに安くなっていたのを見た気分と似ている。

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夕暮れ、フットボールの時間

9. vs 浦安 1-0 ○(天皇杯2回戦/6月21日)

マチュア相手にブラジル人の個人技というプロの力を見せつけた試合。内容もあまり良くなかったし「魂の定時ダッシュでアマチュア相手の天皇杯を観に行くバカ」の称号が欲しくて行ったと言われても否定はできません。*2

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ガラガラだとほのぼのする

10. vs 札幌 2-1 ○(J1第16節/6月25日)

サウダージ・アレンダ・ビーバー・ディエゴ・オリヴェイラ。どうして君は行ってしまったの…。この試合で「どんな手を使ってでも生き残れ」と言われた札幌はジェイを補強し秋の対戦では柏をボコボコにした上に、今オフに監督にミシャを招聘。これまではヨーヨーのようなチームだったくせに急に強くなりそうな予感。生意気な!

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祝・生き残り

11. vs 神戸 3-1 ○(J1第20節/8月5日)

手塚が負傷交代して実はこの試合でシーズンは終わっていたのだけれど、今シーズンベストゲーム。クリスのミドルも中山のミドルもご飯何杯でもいけちゃう。ちなみにこの試合でポドルスキーに向かって「Come On!!」と煽ったセンターバックはこの前うちの前を歩いておりました。

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 12. vs 鳥栖 0-0 △(J1第21節/8月9日)

伊東純也が抜け出して、キーパーまで抜いて、あとはゴールにパス…‼︎周りのお客さんもみんな立ち上がって喜ぶ準備も万端…‼︎なのにボールは打った瞬間それとわかるホームラン。もう頭を抱えるどころかみんなずっこけてたなあ。終わるときにはなぜか9人になっていた。こういうのを勝ててりゃなあ…。

13. vs 清水 4-1 ○(J1第22節/8月13日)

「竹内の頭の繋ぎ失敗。伊東純也。前空いてる。伊東が、自分で行ったァ!伊東純也ァ!伊東のシュート〜‼︎決まったァー‼︎疾走しましたスピードスター!!ロングカウンター伊東純也です!」*3

今年行ってよかった試合ナンバーワン。ポゼッションサッカーとか言っておきながら縦ポン裏抜けでバカスカ点を取った試合。あのゴールを生で観れたことを光栄に思います。これもご飯何杯でもいけちゃう。日本平のアクセスはクソさも存分に味わったけど、さわやかが美味しかったので許す。静岡を満喫できたお盆休み。 

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14. vs 新潟 1-1 △(J1第24節/8月26日)

 「下位チーム勝ち点再分配キャンペーン」のうちの一つ。清水、ガンバと勝ってきたらダントツ最下位の新潟なんてボコボコにできると思うやん?って雰囲気が日立台にあったのも事実だけど。残念そこは佐藤隆治。柏熱で観てたんだけど、横の人がヴィジュアル系バンドのような風貌でそれっぽくチャントを歌うもんだから気になって仕方がなかったです。

15. vs 浦和 2-1 ○(J1第25節/9月9日)

ハモン・ロペスに全力で謝った試合。やっぱりアウェイで勝つと楽しいよね‼︎

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16. vs 横浜FM 1-1 △(J1第25節/9月16日)

土砂降りの日産スタジアム。柏からもピッチからも遠くて見づらいとか三ツ沢でやれとか散々こき下ろしていたけれどこの日ばかりは屋根に感謝。クリスティアーノフリーキックに吼えた試合。ただし彼が額をどのタイミングで切ったかを把握したのは家に帰ってハイライトを観た後でした。

17. vs G大阪 3-2 ○(天皇杯4回戦/9月20日)

東口が昔の藤ヶ谷に見えるほど内容はお粗末な試合だったけれど、吹田スタジアムは本当に素晴らしい。さて問題です。有給も取らないで平日のアウェイへ駆けつける方法はなんでしょうか? *4

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18. vs 甲府 0-1 ●(J1第28節/9月30日)

セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン・チャリティマッチということで、この試合の勝ち点を残留争いに苦しむヴァンフォーレ甲府にプレゼントした試合。何もそんなことを優勝争いから脱落する試合でやらなくてもいいだろうに。ショッキングな敗戦だったなあ。

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19. vs 大宮 1-1 △(J1第30節/10月21日)

だから〜。途中交代で出てきた選手がなんでそんなに軽いディフェンスするんだよ〜。体でいけよ体でさ〜。うわめっちゃ嫌な位置じゃん〜。これ絶対やられるわ〜。あ〜。やられた。ほら言ったじゃん〜。

20. vs 川崎 1-0 ○(天皇杯準々決勝/10月25日)

今年の収穫の一つに、武蔵小杉から等々力まで迷わずに行けるようになったということがあります。この時は優勝できると思ったんだけどな〜。 

21. vs 川崎 2-2 △(第31節/10月29日)

試合前に柏MODIのSHOE PLAZAで買った長靴はこの試合で元が取れました。あんな劣悪な環境で試合を見るなんて今後なかなかないだろう。一生忘れない試合になった。思えばこれもロスタイム。悔しいけど、認めたくはなかったけど、実は追いつかれたときに今年の川崎は優勝できる強さがあるなと思っておりました。

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写真に雨が写るンです

22. vs 磐田 1-0 ○(第32節/11月18日)

二日酔いでぼへーっとしながら観てたら櫻内の芸術的なオウンゴールを大切に大切に守り切って試合が終わっていた。家に帰ってもう一回観てみたけれどなんで勝てたのかはよくわからないままでした。 

23. vs 鹿島 0-0 △(第32節/11月28日)

本当はこの試合が優勝争いにおける天下分け目の大決戦になるはずだったのが、秋口の失速のせいで「ACLに望みをつなぐためにも、目の前で鹿島なんかに優勝を決められてたまるもんか」という試合に趣旨が変化してしまっていた試合。やっぱり首位のチームは違うなあとか言っていたらあろうことか鹿島はV逸してしまいました。川崎の人たちは感謝してほしい。お礼にエドゥアルドを返してほしい。 

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24. vs 広島 1-0 ○(第33節/12月2日)

気づけば広島キラーになっていた大谷キャプテン。それはそうとこの試合の中村航輔のセーブもすごかった。シュートを打たれる時ってほんの一瞬だけど、絶対やられたって思ったものを止めちゃうんだもん。 

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25. vs 横浜FM 1-2 ●(第34節/12月23日)

仙台時代に見ていたハモン・ロペスをようやく見つけた試合は、シーズンの最終戦でした。勝てたよなあ。悔しいなあ。

 

振り返るのって大切。いろんなことを思い出してきた。というより勝った14試合より勝てなかった11試合の方が印象に残っているのはなんでなんだろう。それはさておき、最初は負けてばっかでもうダメだとか散々言っていたくせに最後はACLとか天皇杯とか言っていたんだから、人間言っていることを貫くのはいかに難しいかという話である。しかし毎年こうやって主力クラスの人間を放出して若手の育成(覚醒)をもって乗り切るというのは果たして狙ってやっていることなのだろうか…。自動回転式の手のひらを持つサポーターには厳しい環境であるのだが、どうしようもできないのがサポーターであるし、狙ってやってるなら柏のフロントは相当ストイックかつドS。そして懲りずに今年もそんな感じ。そういうのいいからイブラヒモヴィッチとか来ねえかなあ。

 

個人的にはアジアで戦いたいのもわかるけど、そろそろタイトルが欲しいお年頃。強かった頃を昔話にしたくないのよ〜。脱・タイトル0ソル!良いお年を!

 

 

*1:お隣風に言うと「他力本願2018」

*2:マズローでいう承認欲求

*3:下田さんVOICE

*4:労働時間外だもんね!?

第34節 vs広島 〜風呂場で魅せた逆転劇〜

ホーム最終節の雰囲気っていいよね。開幕戦は春先だから一般社会の新年度とかと被るけど、Jリーグの最終的は12月の頭だから少し変わってくるのだろうか。もちろん2011年シーズンのように優勝争いをしてドキドキの最終節を迎えたいものだけど、ACLや残留がかった試合でも、はたまた消化試合でも、いつもの試合とはまた別の雰囲気がある。低くなり眩しい西日、かじかむ手と秋冬制の限界、ようやくフィットしてきた外国人と来シーズンの話、ほのかにスタジアムに漂う千秋楽のようなお祭り感。これらがうまく混ざってあの独特の雰囲気が生まれるんだろう。f:id:zeroplusalfa:20171205080941j:image

2017年のJリーグが終わりました。最終節は既に前節残留を決めていた広島と。相変わらず3-0で勝てる相手に1-0でやっとこさっとこ勝つのがレイソル。広島には残留を決めってもらっていたことに本当に感謝しなくてはならない。やっぱり目の前で引導を渡すのは心が痛むもんね。甲府以外は*1。きっとまだ残留がかかっていたらあんなユルユルな球際では済まなかったことだろう。実際前節鹿島相手にタコ殴りにされたおかげで(スコアレスドローだけど)、あれぇ広島ってこんなんだったっけ?もっともっと手強かったはずだよなあというのが正直な感想。清水航平が移籍してしまったからだろうか、数年前のチャンピオンシップで魅せた劇団っぷりもなかった。もぬけの殻だったことも影響しているのだろうんだろうけど。勝ててよかった。f:id:zeroplusalfa:20171205081020j:image

まだ天皇杯があるのでシーズンの総括はしないけど、リーグ戦の順位は4位。結果的にセレッソとは勝ち点差1しか離れてなかったと知るといろいろ悔しい。…こんなことは社長も監督もキャプテンも言ってたか。それにしても思い当たる様々な節々。ロスタイムに失点したあの試合、この試合…*2。仙台相手に至ってはロスタイムだけで勝ち点5は落とした。もう少しうまく戦えてたら優勝争いに最後まで絡めたと思う。と、こんなことを抜かしておりますが、シーズン前の予想は13位でした。下平監督の手腕により若手がうまく育ち、*3逆の意味で予想を裏切られました。夏場にも書きましたが本当にすみませんでした。上の方にいるとシーズンって楽しいんだね!f:id:zeroplusalfa:20171205081040j:image

他のチームも答え合わせしてみると的中したのは14位の清水のみ。勝手に開き直るとこんなん無理。今年広島が弱くて磐田が強いと言い当てるのは難しいって。むしろ降格チームを3つ中2つ当てたことを褒めて欲しい。鹿島が優勝していればもう1チーム当たっていたんだけれども、あろうことか川崎が優勝してしまった。たしかに今年の川崎は強かった。ただ夏頃に会社の飲み会で酔った勢いで後輩に「中村憲剛が現役の間は優勝できねえ」って口走ったので謝らなきゃいけないのが辛い。どうしてくれるんだ!まあもう忘れたことにしちまおうと思ってるけど、「のび太のくせに生意気な」と言ったジャイアンの心情がよくわかる。でもDAZNマネーのおかげで多額の賞金を手に入れたことは、プレミアリーグ発足後に優勝して栄華を極めたマンチェスター・ユナイテッドの例を考えると、*4放映権ビジネスによる賞金をなめちゃいかん。こんなことがないように是非とも過剰なファンサービスにお金を費やしてほしいものだ*5。おめでとうございまーす。

次は天皇杯の準決勝。まだあと2試合あると信じています。あけましておめでとうはスタジアムで言って、祝杯でのんだくれの正月を迎えたいもんですねえ…。

*1:まだ覚えているぞ。2005年入れ替え戦

*2:仙台、甲府、大宮、川崎…

*3:祝 中山雄太選手 Jリーグ ベストヤングプレーヤー賞 受賞、中村航輔選手 Jリーグ ベストイレブン 選出

*4:1992-93シーズンに優勝する前の優勝は、ジョージ・ベストの時代まで遡る

*5:等々力を専スタにしてドームにしてくれ

第33節 vs鹿島 〜憎まれっ子世に憚る〜

鹿島が嫌いだ。

かしわとかしま。ブラジルメディアにもしょっちゅう間違えられるけれど*1、たかが一文字されど一文字。強いチームを応援するのは楽しいだろうし、タイトルの数は比にならないけど、鹿島のファンになりたかったと思ったことは一度だってない。今となっては勝負強いとかマリーシアとかでプラスに讃えられるけど、僕は親からセコくてズルくて汚いとのが鹿島だと教わったようなもんだった。審判を囲み、すぐ痛がる選手たち、やたらと高い声が混じる病みつきになるチャント、事あるごとに暴れるサポーター。大学でサークルに入るまで鹿島ファンとは仲良くなれないとさえ思っていた。

でもこれが柏ファンの共通認識かと思ってたら最近好きになった人にとってはそうでもないらしく、どうしてそんなに嫌いなのか?と酒の席で聞かれたことがある。酔っていたので答えに困った末、出てきた言葉が「猫がネズミを追っかけるようなもんです」。でもきっとアントラーズのファンなんて柏なんて雑魚チームのうちの1つにしか思ってないだろうんだけどね。嫌いなもんは嫌いなのだ。

シーズンも残り2節、8連勝とかしちゃって首位になってた時はこの試合は17年前*2を彷彿とされる大一番になると予想していた。が、柏は甲府、大宮、札幌に勝ち点ボランティアを開催してしまったが故に首位争いから脱落、いつの間にやら鹿島が勝てば優勝ということだけが17年前と同じシチュエーションになってしまった。チケットはソールドアウト。67,000人しか住んでないはずの街のスタジアムに36,000人以上の客が詰めかけ*3、報道陣はみんな鹿島に群がった。f:id:zeroplusalfa:20171127230539j:image

しかし流石は名門のお膝元。鹿島に入った瞬間にアントラーズ一色。さらにその看板にしろ、旗にしろ、最近のものでもなくずっと昔からあるような古くささがまた良い味を出している。高度経済成長以来の発展をひとつのフットボールクラブに託した街というのはやはり違う。嫌いだけどそういうところはリスペクトしなくてはならない。柏も日々の生活にもマリーシアや勝者のメンタリティを植え付けて行かなくてはならぬ。「生活がスタジアム」こそかつて柏も描いた理想だったのではないか。*4

試合は前半はまだよかったものの、ハーフタイムでしっかりと修正された鹿島に手も足も出ず、レアンドロレオ・シルバにチンチンにされながらも最後のところで踏ん張り続けて45分が終わった。生きた心地のしないスコアレスドロー。奇しくも17年前と同じスコアになった。しかしビルドアップで崩していきたいのはわかるんだけど、磐田戦といい鹿島戦といい、うまくいかなくてもそれに固執しすぎてミスばっかしてピンチになるからヤキモキする。もうちょっと柔軟にやってよ。f:id:zeroplusalfa:20171127230517j:image

3位の可能性は潰えたけど、どうしようもないような試合だっただけに、終わった後は本当に負けたような気分だった。と思いきや、ホーム最終戦で優勝を決められなかった鹿島も昌子がインタビューで負けたと思って話し出すほどに相当悔しかったらしい。みんな負けたような気分なのね。まあカシマでカシワ相手に勝てないのは通算成績から観たらそりゃ不覚か。とはいえ逆の立場からすりゃ一番嫌いなチームの胴上げを阻止できた勝ち点1というのは、新潟や大宮にプレゼントした勝ち点1と比べると価値は大きい気がするし、昔あんなに苦手だったカシマでこんなに粘れるようになってたことに驚きを隠せない。試合後にその昌子がインタビューで「嫌われても構わない。また鹿島か。と思わせるようになりたい」と言っていた記事を見つけてびっくりした。鹿島が嫌いで憎いのは、こうして世代を超えて多少ズルくてセコく見えるかもしれない程の勝利への執着を目の前の試合で見せつけられてきたことにより生まれたものなのだろう。

f:id:zeroplusalfa:20171127231118j:imageしかし帰りはきつかった。あんな茨城の端っこにあるところを出るのに1時間もかかった。ただバスで帰った人はもっと悲惨だったらしい。なんだよ。やっぱり嫌いだ。やはりスタジアムというのは家からチャリで行くものである。次はホームで最終節。勝ってハッピーに終わりたいねえ。

*1:復帰かと思われたジョルジ・ワグネルの鹿島移籍時はショックだった

*2:2000年2ndステージ。勝てば優勝の試合でスコアレスドローに終わり目の前で優勝された試合。年間勝ち点では柏の方が上だった

*3:https://ja.wikipedia.org/wiki/鹿嶋市?wprov=sfti1

*4:2002年くらいの柏のポスターに書いてあった

天皇杯準々決勝 VS川崎 〜キングに栄冠を〜

10月後半。フットボールファンならちょっとひんやりとした空気に突き抜けるような秋晴れを見て、ナビスコ決勝の季節の到来を感じ取るはずだろう。きっとこれをわかってくれる人は、外で座ってるだけじゃ寒くなるようになるとJリーグの最終節の季節を感じ取るし、年末の忙しさには傾きかけた西日を浴びながら行われる天皇杯を思い浮かべ、正月のダラダラ具合には高校サッカーのテーマ「振りむくな君は美しい」が似合うというのも理解してくれるであろう。

雨上がりの等々力陸上競技場。試合後のデータを見ると気温は14℃と書いてあるけど、仕事終わりにコートも着ないでスーツ姿で観るには少々寒すぎる気候だった。逆にその寒さのおかげで天皇杯のアンセム「日本サッカーの歌」がとても似合っていた。要は肌寒い気候、理解不能な中立開催の影響でガラガラのスタンド、スポンサーの看板が少なくて妙にだだっ広く感じるピッチ、バックスタンドの真ん中から並ぶアウェイチームの横断幕があれば、元日決勝をかけた日本最大級のカップ戦である天皇杯の雰囲気が完成するのである。f:id:zeroplusalfa:20171027230218j:image

相手は前回大会準優勝の川崎フロンターレ。平日アウェイ且つBS中継があるというのは中途半端に行くのをためらう状況である。カップ戦なので90分で終わらないかもしれない。雨も降っている。それでもスタジアムへ向かう。柏バカだよなあと話してたらパート帰りに一緒についてきた母親がこう言った「アウェイに行こうがテレビでみようが負けた時の悔しさはそんな変わらないけど、勝ったときの嬉しさは違うもん」なるほど心強い。この名言を胸にこれからも柏バカでいよう。

結果的にその格別の嬉しさを味わうことができ、余韻に浸りながらTwitterをみていたら、クリスティアーノとタイトルを獲ったことがないことを知った。いや知ってはいたから改めて気づいたという方が正しいのか。思えば2014年シーズンの天皇杯で吉田政権下で後一歩で浦和に負けて退団していったし、2013年シーズンのナビスコ以来タイトル自体獲っていない。これはいけない。クリスティアーノとタイトルを獲らなくてはいけない。どうやらチーム内で「キング」と呼ばれはじめたとかいう記事があったが、とても良いじゃないか。フランサレアンドロ・ドミンゲスジョルジ・ワグネル…もちろん彼らもすごかったし、彼らのおかげで何度も勝たせてもらったけど、クリスティアーノにはまた何か違うところがある。もちろんとても上手い選手だけど、敢えて下手な言葉を選ぶと、がむしゃらとか必死で胸を打たれるものがあると言うべきか。僕はこの試合に限ったら中川が一番良かったと思うけど、クリスティアーノという選手は、それとは別にそういうことを思わせてくれる選手なのである。きっとそれこそが柏の9番というものなんだろう。

いよいよベスト4。戦術がクリスティアーノだろうが、次の日の仕事が溜まろうが、嬉しいもんは嬉しい。カップ戦なんか勝てばそれでよかろうなのだ。あと2つ勝てばチャンピオンになれる。あと2つ勝とう。あと2つくらい勝て。ここでちょっと前と比べるとタイトルに対する欲が変わってきていることに気づく。ちょっと前という抽象的な概念をもう少し具体的にするとネルシーニョが来る前と、来た後で。99年のナビスコが唯一のタイトルだった時代、カップ戦を勝ち進むにつれ「勝っちゃったよ!勝っちゃったよ!」という雰囲気があったはず。2008年シーズンの天皇杯決勝がそれで、この試合がACLに出るための最後の手段だったガンバに負けた。2012年シーズンにその逆の立場になった時は「勝っちゃった」の雰囲気じゃ全然ダメだというのがよ〜くわかった。気迫が違ったもん。そして水曜のこの試合の柏にはそのような意志の下でとても高いテンションで臨んでるのがひしひしと伝わってきた。こんなとこで無冠のくせにメンバーを落としてきたチームに負けるわけにはいかない。負けるわけがないのだ。