That Means A Lot

フットボールとマリーンズとアイドルと…

第33節 vs鹿島 〜憎まれっ子世に憚る〜

鹿島が嫌いだ。

かしわとかしま。ブラジルメディアにもしょっちゅう間違えられるけれど*1、たかが一文字されど一文字。強いチームを応援するのは楽しいだろうし、タイトルの数は比にならないけど、鹿島のファンになりたかったと思ったことは一度だってない。今となっては勝負強いとかマリーシアとかでプラスに讃えられるけど、僕は親からセコくてズルくて汚いとのが鹿島だと教わったようなもんだった。審判を囲み、すぐ痛がる選手たち、やたらと高い声が混じる病みつきになるチャント、事あるごとに暴れるサポーター。大学でサークルに入るまで鹿島ファンとは仲良くなれないとさえ思っていた。

でもこれが柏ファンの共通認識かと思ってたら最近好きになった人にとってはそうでもないらしく、どうしてそんなに嫌いなのか?と酒の席で聞かれたことがある。酔っていたので答えに困った末、出てきた言葉が「猫がネズミを追っかけるようなもんです」。でもきっとアントラーズのファンなんて柏なんて雑魚チームのうちの1つにしか思ってないだろうんだけどね。嫌いなもんは嫌いなのだ。

シーズンも残り2節、8連勝とかしちゃって首位になってた時はこの試合は17年前*2を彷彿とされる大一番になると予想していた。が、柏は甲府、大宮、札幌に勝ち点ボランティアを開催してしまったが故に首位争いから脱落、いつの間にやら鹿島が勝てば優勝ということだけが17年前と同じシチュエーションになってしまった。チケットはソールドアウト。67,000人しか住んでないはずの街のスタジアムに36,000人以上の客が詰めかけ*3、報道陣はみんな鹿島に群がった。f:id:zeroplusalfa:20171127230539j:image

しかし流石は名門のお膝元。鹿島に入った瞬間にアントラーズ一色。さらにその看板にしろ、旗にしろ、最近のものでもなくずっと昔からあるような古くささがまた良い味を出している。高度経済成長以来の発展をひとつのフットボールクラブに託した街というのはやはり違う。嫌いだけどそういうところはリスペクトしなくてはならない。柏も日々の生活にもマリーシアや勝者のメンタリティを植え付けて行かなくてはならぬ。「生活がスタジアム」こそかつて柏も描いた理想だったのではないか。*4

試合は前半はまだよかったものの、ハーフタイムでしっかりと修正された鹿島に手も足も出ず、レアンドロレオ・シルバにチンチンにされながらも最後のところで踏ん張り続けて45分が終わった。生きた心地のしないスコアレスドロー。奇しくも17年前と同じスコアになった。しかしビルドアップで崩していきたいのはわかるんだけど、磐田戦といい鹿島戦といい、うまくいかなくてもそれに固執しすぎてミスばっかしてピンチになるからヤキモキする。もうちょっと柔軟にやってよ。f:id:zeroplusalfa:20171127230517j:image

3位の可能性は潰えたけど、どうしようもないような試合だっただけに、終わった後は本当に負けたような気分だった。と思いきや、ホーム最終戦で優勝を決められなかった鹿島も昌子がインタビューで負けたと思って話し出すほどに相当悔しかったらしい。みんな負けたような気分なのね。まあカシマでカシワ相手に勝てないのは通算成績から観たらそりゃ不覚か。とはいえ逆の立場からすりゃ一番嫌いなチームの胴上げを阻止できた勝ち点1というのは、新潟や大宮にプレゼントした勝ち点1と比べると価値は大きい気がするし、昔あんなに苦手だったカシマでこんなに粘れるようになってたことに驚きを隠せない。試合後にその昌子がインタビューで「嫌われても構わない。また鹿島か。と思わせるようになりたい」と言っていた記事を見つけてびっくりした。鹿島が嫌いで憎いのは、こうして世代を超えて多少ズルくてセコく見えるかもしれない程の勝利への執着を目の前の試合で見せつけられてきたことにより生まれたものなのだろう。

f:id:zeroplusalfa:20171127231118j:imageしかし帰りはきつかった。あんな茨城の端っこにあるところを出るのに1時間もかかった。ただバスで帰った人はもっと悲惨だったらしい。なんだよ。やっぱり嫌いだ。やはりスタジアムというのは家からチャリで行くものである。次はホームで最終節。勝ってハッピーに終わりたいねえ。

*1:復帰かと思われたジョルジ・ワグネルの鹿島移籍時はショックだった

*2:2000年2ndステージ。勝てば優勝の試合でスコアレスドローに終わり目の前で優勝された試合。年間勝ち点では柏の方が上だった

*3:https://ja.wikipedia.org/wiki/鹿嶋市?wprov=sfti1

*4:2002年くらいの柏のポスターに書いてあった