That Means A Lot

幻想とじゃれあって 時に傷つくのを あなたは無駄だと笑いますか?

Rock In Japan Fes 2018 〜今年もアンジュルムをロッキンで観てきたお話〜

実は肝心のパフォーマンスについて、ツレも同じ感想なのですが、あまり記憶がないのです。「尊い。沸いた。エモかった*1」と電報を打ちたいくらい。でも具体的に書かないと。フェスに行った人の感想は十人十色だし、自分の目当てが1番に決まっている。泣けない共感詐欺をしたいとは思わない。けれども…!私には…!このアイドルを後世に残す伝道師になる義務がある…!勝手な使命感!!

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今年も行ってきました。バンドのポルノが出なかったので主な目的がアイドルのアンジュルムになりました。ロックフェスなのに。完全アウェイなロックの祭典に殴り込み、「アンジェルム」で検索をかけるのが楽しかった昨年から一転*2、今年はアイドルの出演が多く、同じハロプロ鈴木愛理モーニング娘。'18、NGT48、BiSH、でんぱ組、エビ中も出演。もしやこれはTIFの出張公演なのではないかとも思いましたが、これが今の日本の音楽といえばそれはそう。日本は今、アイドル戦国時代なのである。自分にまず言い聞かせるところからはじまるのが今年のRock In Japan Fes 2018なのだ…!


M1 ドンデンガエシ

M2 泣けないぜ・・・共感詐欺

M3 次々続々

M4 Before 夏将軍メドレー

      汗かいてカルナバル

      ドットビキニ

      夢見る 15歳

M5 夏将軍

M6 大器晩成

M7 友よ


「大器晩成」から始まり、「次々続々」で固まったアンジュルムの「カッコいい武闘系アイドル路線」は、5月くらいにリリースした「泣けないぜ…共感詐欺」で頂点に達したと個人的に思っている。つまりそれは逆にこれよりカッコいい曲は出てこないはずということも意味する*3。なぜか。それは春ツアーの映像をハロ!ステのYouTube映像をみてほしい。

https://youtu.be/iC_3JedIaz8

全米感動号泣。鳥肌が立つようなアンジュルムのカッコ良さは、もはや女性アイドルという垣根を超え「中性的」という表現が良いのではと考えている。

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どういうことか。まずこの衣装。だいたい今時こんなジンギスカンのような派手な衣装でパフォーマンスするアイドルがいるだろうか。でもこれが良かった。もうこの衣装でパフォーマンスをしたこと自体が優勝の要因。この衣装を考案したのは勝田さんと聞いたが、これが本当に素晴らしい。そういう賞はこの世にないのか。ベストアイドル衣装賞・オブ・ザ・イヤーとか。メンバーの個人の色は全然違うのに。それが似合うというメンバーカラーを捨てるという暴挙。そこにアンジュルムのかっこいい路線の曲と、昨年に増して自信に満ちたパフォーマンスが出会った時、そこにはもう可愛さというアイドルに不可欠な要素は限りなく削られ*4、際立たされたカッコ良さはもはや「中性的」なものへと変貌していたと。

ただしこれが勇気の要する選択だったかどうかはわからない。今のアンジュルムを紹介するなら、そうするのが必然だったとも思えるからだ。

…確かにふなっきのおっぱいはすごいし、むろの腰つきはエロいし、りなぷーの脚で蹴られたい。けど、そういう女性を見るような卑しい気持ちはあのパフォーマンスを観ると消えてなくなる。「まず目の前にいるアイドルで湧け。」気になったら名前は別に後でググればいい。黄色い真ん中のデコだしの子、トラのマントを羽織った子、バービーちゃん人形みたいな子、法被を羽織ったパリピ、緑の女子プロ…。自己紹介を削る大胆さはパフォーマンスで見せようとするその決意の表れであり、30分ちょいの持ち時間じゃ足りないよ!という抗議でもある。

今回のステージのBuzz Stageというところは、会場の中で唯一観客席に屋根があるところだったおかげですごい熱気。パフォーマンスの後にはステージ内に雲ができたように見えた。これらは自分はまだその雲の中で周りが見えずふわふわしてるから書けた戯言だけれど、逆に周りが見えてないから言える。本当にすごかった。馬鹿みたいに言ってやろう。じゃないとアイドル観て泣きそうになった理由が説明つかない。「夏将軍」で楽しむ姿、「友よ」で歌いながら全員横に並んだ時に号哭*5しかけるって、普通ないはず。

他。モーニング娘。'18は期待を裏切らない超超超いい感じのパフォーマンスで、その圧巻ぶりはTwitterで「ロッキン アイドル」で調べたら絶賛するツイートがゴロゴロ出てくるほど。エビ中は、スタダのアイドルを初めてみたけど歌は上手いし、なによりオタクさんたちの楽しみ方がすごかった。岡崎体育ORANGE RANGEもSuperflyもサザンもすごかった。でも誰が1番どうとかはいいの。楽しませるとかじゃなく、自分らが楽しんでるなら、もう楽しむしかないでしょ。という心意気。これはアンジュルムに教わった夏の思い出です。フェスはみんなが優勝するもの。アイドルだから、ラップだからとかじゃなくて、自分に言い聞かせなくても、普段全く聴かないようなジャンルの音楽を聴いて、その良さに気づかせてくれるすべてのアーティストが「優勝」だし、気づいたファンも「優勝」するのだ*6。それでいいじゃないか。みんなちがって、みんないい。みつを

 

(ジンギスカン衣装はメンバーのブログ、およびロッキンオンのサイトより画像をお借りしました)

*1:カエサルではなく。1965年10月24日に行われた F1メキシコグランプリにおいて、日本チームのホンダが初優勝を飾った際、監督の中村良夫は、東京のホンダ本社宛に "Veni,Vidi,Vici." (来た、見た、勝った)と電報を送ったのがこの文では元ネタ

*2:蒼井優効果??

*3:だから次のシングルは可愛い系という噂を聞いて少し安心している

*4:残ったのはせいぜいスカートをはいているくらい

*5:笠原さんが使ってたので使いたいだけ

*6:ただし開門数時間で目玉グッズのタオルを裏切らせた運営の方々はお洒落なグッズを売れ残させるスタダの運営の爪の垢を煎じて飲むこと