That Means A Lot

ゆとり世代にゆとりなどない

「推し」を見てきた話。

※この記事には一部ネタバレを含みます。

推しができたと大々的に宣言してから1ヶ月弱あまり。「Hello Project 2022 Summer CITY CIRCUIT つばきファクトリー CONCERT TOUR ~ENCORE PAREDE~」に行ってきた。我ながら見事な有言実行である。

ついに八木栞さんを見ることができた。1曲目『アドレナリン・ダメ』で、はじめて目の前にしたときの「本当にいる!」という感動は筆舌に尽くし難い。そして彼女は想像通り、いや想像以上にミュージカルだった。カメラに抜かれないときも、自分のパートでないときも、音ハメしながらコロコロ表情を変え続けているから、一度見てしまうとずっと釘付けだ。特に『My Darling ~Do you Love Me?~』『ナインティーンの蜃気楼』『アイドル天職音頭』のように喜怒哀楽を表現する曲は必見。特に噂のMy Dariling…はそれだけで見に来た甲斐があると思えたほど。まさに致死量のカワイサだった。

他と比べることは意味がないとはわかってるが、もっとガツガツしたり、神対応をウリにする子がいる一方で、彼女はひらひらユラユラとマイペースに活動している。それを見ていると、なぜ彼女はアイドルになったのかと不思議に思うことがある。それでもドッキリでひとり大泣きしたり、番組で美味しいところを持って行ったり、なによりステージに立てば目を輝かせて優勝しているのを見て、不思議とその疑問は、秘めたるポテンシャルを惜しむようなものでも、発破をかけるようなものでもなく、水族館に行ってクラゲの水槽を眺め、癒されながらボンヤリ考えるそれへと変わる。もはやそれさえひとつの魅力なのだから、彼女を推すにあたり、その答えなんて見つける必要はないのだろう。

ちなみに、今回MCで歌いあげたのは『オペラ座の怪人』。いきなりマスカレード!と裏声で歌うもんだからびっくりした。最後までミュージカル。どうやら今、劇団四季が大阪でこれをやっているから…らしいが、彼女はそれをどこかで解説したりもしなかった。でも彼女はそれで良いし、それが良いのだ。

あと、ド肝を抜かれたのは、岸本ゆめのさん。その圧倒的な歌声と肉体美に、女性を見て「かっこいい」と声が漏れたのは宝塚を観に行った時以来だ。1ヶ月ほど前まで入院していたとは思えなくて、今まで見たハロメンの中でいちばんすごかった。彼女を見ることができて本当によかった。

他にも、秋山眞央さんのキレキレで刺すような歌声とダンス、小野瑞歩さんのデカイ声とか、福田真琳さんの魅惑の余裕感とか、ハロ研を感じる豫風瑠乃さんの16ビートを刻む足とか…。生で見なくてはわからない色々発見があったし、つばきファクトリーの魅力をたっぷり浴びて、楽しいひとときであった。

おみやげ。ついにプラ板を手に入れたぞ…!

前回、僕が行った単独のコンサートは2019年6月19日の和田彩花さんの卒コンだったから、実に4年ぶり。このころは、アンジュルムとその取り巻きから、聞いたこと見たこと感じたことを針小棒大に読み取っては、壮大な物語のようなものを仕立て上げていた。その物語は自分の中で勝手に肥大化し、ある日、そんなものはないのだと勝手に幻滅する羽目になった。いまのアイドル界というのは世間の人気とは別に、いつだって自分の好きなものが常に優勝しているのだが、これが続くと独裁政治のもとで汚職などの腐敗が進むように、「シャカマ」という一種の拗らせが仕立て上げられてしまうのだと思う。それもまた愛すべきべきオタクLifeといえば、そうなのだけれども。

少し前の自分なら、前と同じように「これからはつばきファクトリーの時代だ!!」という提灯記事も、他のグループやらジャンルと比べて「これからのハロプロについて」なんて偉そうに批評していたかもしれない。けれどもここ最近の日々あれこれの中で、−いろんな事件、コロナのせい中止になるイベント。その前の週は岸本ゆめのさんが制限付きのパフォーマンスとなったこと。自分の仕事でうまくいかないこととか、諸々…。−無事に開催されるなら、ムズカシイことを考えず、まず純粋に楽しむことが大事だと気づいた。たとえ双眼鏡越しであってもとても楽しかったし、それに気づけた僕は幸せ者だと思う。

乾いた人にはアイドルを 

「アイドル天職音頭」より

また会いに行けるよう、しっかり頑張ろう。