That Means A Lot

幻想とじゃれあって 時に傷つくのを あなたは無駄だと笑いますか?

洛中プラトニック

4年前、関西に住むことが決まったとき、京都が電車で1時間ちょいで行ける近さであると気づき、僕は毎月修学旅行よろしくコロナ禍でのリフレッシュと謳いながら京都の寺院を巡ろうと決めた。この決断は自画自賛に値する。 一方同じく4年前、「苦手な都道府県…

今冬も春を待ちながら柏レイソルへの歪な愛を語る

天皇杯決勝の翌日の12月10日。僕は幼馴染の結婚式に出席するために名古屋にいた。学生時代はみんな近所だった幼馴染も、関西にいた3年間でみんな地元を出てしまい、関東に戻ってみれば柏に一番近くに住むのが僕になっていた。 幼馴染にもそのご両親と「おめ…

「推し、燃ゆ」を読んだ感想文を書く

「推し、燃ゆ」。卒論にアイドルオタクを扱った僕にとってはタイトルからして読みたい本であった。しかし下鴨納涼古本市で200円で手に入れたハード版の「細雪」を半年も持ち歩いた反省から文庫本以外は持ち歩かないと決めていたので、文庫化を待ちに待ってそ…

NewJeansおじさんにはなりたくない 〜Summer Sonic 2023でNewJeansを見た話〜

自分は、自分が抱いた感情や感動を分析したがる傾向がある。そこまで変化に富んでいるわけでもない生活を送りながら、こうして何年もだらだらとブログという壁に文章をぶつけ続けるには、そうすることがいちばんのネタになるからである。 しかしBlurが大本命…

推しが写真集を出すことになったのでAIに相談した。

推しが写真集を出す*1。それはたいへんおめでたいことである。 その推しは、キラキラの笑顔を振りまきながら歌もダンスもバキバキにこなすインテンシティの高さだけでなく、ファンの目に触れるところでは精一杯アイドルをする献身性あふれるハードワークが持…

4年に1回だけ日本代表について考える。

ワールドカップもあと2試合になってしまった。物心ついてはじめてのワールドカップが2002年の日韓大会。あのころのサッカー大好き少年はいまやサッカー大好きおじさんになり、4年に一度のこの祭典を毎回心待ちにしている。 ワールドカップを見るときの楽しみ…

F1を見てきた

「これが私のアナザースカイ」なんて大層なものではないが、自分の心の中の原風景というものが3つあって、ひとつは生まれ育った柏の沼南町の工業地帯の黄昏時。ふたつ目は祖父母の家がある加賀市の北陸の冬のドンヨリとした曇り空と濡れた路面、みっつ目は秋…

「推し」を見てきた話。

※この記事には一部ネタバレを含みます。 推しができたと大々的に宣言してから1ヶ月弱あまり。「Hello Project 2022 Summer CITY CIRCUIT つばきファクトリー CONCERT TOUR ~ENCORE PAREDE~」に行ってきた。我ながら見事な有言実行である。 ついに八木栞さん…

「推し」ができた話。

花粉症というのは、それまで年々蓄積されていた花粉が、ある時にカラダの許容値を超えて発症するという話を聞いたことがある。 これは、仕事中にたまたま目にした「オキシトン」の文字を「オキシトシン」に空目し、頭の中で聴こえた「すごいオキシトシンで〜…

俺らのために勝て

Vinci per noiという言葉がある。イタリア語で「我らのために勝て」という意味で、アタランタやインテルのセリエAのチームのチャントやコレオで目や耳にする。日本だとガンバ大阪がチャントの歌詞に入れていたりもする。 先日ふと、この「Vinci pe noi=我ら…

モーニング娘。'22の15期が観たい!

気がつけば2022年。「コロナが落ち着いたら」という言葉をあいさつとして使うようになってから2年も経とうとしている。 2年というのは人の考えを変えさせるには十分な時間で、ただでさえ出不精だったところのコロナ禍により人と会う機会がさらに限られてしま…

「かげきしょうじょ!!」に魅せられた男が初めて宝塚歌劇団を観てきた話 〜雪組「CITY HUNTER」/「Fire Fever!」〜

宝塚歌劇団。その名を聞いて何を思い浮かべるだろうか。大正時代から続く歴史。女性が男役を演じること。ステージ映えするように仕上げる濃いお化粧。トップスターが背負う羽根に代表されるギラギラな衣装。音楽学校。スターダム制度…。その独特かつ完結して…

日記をつけはじめた

新しいことをはじめたいとか、なにか買いたいなとか思った時、それを実行するかどうかの指標のひとつに、「ほかのところでその情報を立て続けに目にするか」という私の中でのややデタラメな基準がある。 今回の対象は「日記」である。日記なんぞ流行り廃りな…

デヴィッド・ボウイのいた京都を探して

小さいころ電車の図鑑でそのマルーン色の車体を目にして以来、阪急電車に憧れていた話はかつて書いたが、この写真もその憧れを増幅させたで一因である。 www.potel.jp 阪急電車の前に立つ男はデヴィッド・ボウイ。言わずもがな世界一偉大なカルトスターであ…

F1みようよ

2021年のF1シーズンが始まる。 過去これほどまでにF1の開幕が楽しみであったシーズンはない。 僕は両親の影響でF1を好きになったいわゆる二世F1ファンである。両親はアイルトン・セナを応援していたという。自分が物心ついた頃から周りにはF1があり、エディ…

映画「あの頃。」を見て、青春について考える。

映画「あの頃。」を観てきた。アイドルオタクの映画なんて、曲がりにもアイドルオタクをテーマに卒論を書いた人であれば、卒業して何年経っても必修科目のようなものだ。 phantom-film.com あらすじを簡単に記すのであれば、主人公の劔さんが友人からもらっ…

信じることがすべて 明けない夜はないよ 〜ルヴァンカップファイナル準優勝によせた新春ご挨拶〜

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。いやしかし残念でしたねえ。 これは2021年を迎えた柏市出身の人への年始の挨拶の定型文です。関西はもう少し門松が表に出るらしいから今からでも遅くない。覚えておくように。 YBCルヴァン…

関西に引っ越しても特にそんなに変わらないけど

夏に転勤で関西に引っ越した。 27年間生きていたうちの25年間は柏市に住んでいた温室育ちが体験する初めての引っ越し。見知らぬ土地での生活に恐れ慄いていたが、クマゼミの声滲み入るうだるような暑さから、金木犀の香りと朝晩の肌寒さが身に染みる頃になる…

クルマを買うことにした

お題「これ買いました」 待ちに待ってヤツはやってきた 引用したのはポルノグラフィティの「クリスチーナ」というアルバム曲の歌い出し。これでわかる人がどれだけいるかは知らんが、クルマを買うことにした。 数年に一度のワクワクである。買うと決めてから…

結婚式を挙げました 〜実録!披露宴で少しだけハロプロを流した話〜

はじめに 自分たちの背景 プレイリスト 1.フラワーシャワー 2.ブーケトス 3.入場曲 4.プロフィール紹介(ピアノ演奏) 5.乾杯 6.ケーキ入刀 7.中座 8.中座中 9.お色直し後入場曲 10.手紙朗読(ピアノ演奏) 11.記念品贈呈 12.両家退場 13.お見送り 14.歓談中 …

ビューティフル・ドリーマー

多趣味であることが数少ない自分の持つ誇りみたいな僕が、サッカー、F1、アイドルをリアルタイムで楽しめなくなる日が来るとは思わなかった。形はどうであれ、目の前で起こりうる出来事を体感し、大観衆のリアクションの波に呑まれることに惹かれて生きてき…

いるべき場所とは

Jリーグなんて、一般人からしたらあくまで娯楽でしかないのに、自分が物心ついたころから同じチームを熱心に地元の柏レイソルを応援し続けるのは何故なのだろう。ふと思うことがある。それは他のチームが優勝トロフィーを掲げる瞬間であったり、他のチームが…

赤い公園を聴く

「まともな運営」。何かしらのグループやチームを応援し、深入りした者ならば、この言葉は「平和な世界」と同じくらいナンセンスな言葉だとわかってくれると信じている。 私の中でカントリーガールズの「解体」は、アンジュルムの終わりの見えない卒業ラッシ…

ロッキンことROCK IN JAPAN FES 2019 でアンジュルムを観てきたお話

ロッキン3年生のアンジュルムと私。太陽に容赦無く攻めこまれ、ここ3年で1番暑かった常陸那珂の森にアンジュルムが帰ってきた。サンボマスターの余韻を引きづり、「全員優勝」と念仏のように唱えながら、2年前ははじめてアンジュルムがこのステージに立った…

ロッキンことROCK IN JAPAN FES 2019 でJuice=Juiceを観てきたお話

今年も行ってきました。Rock In Japan Fes 2019 。3年連続で参戦となればもう私にとっては甲子園よりも夏の風物詩であり、3年連続となれば需要がなくとも、ここ2回書いている感想に対し無駄な使命感に駆られ、またもつらつらと駄文を垂れ流すのである。 さて…

アンジュルムは大きなLOVEでしょ!(五月パンタレイ計画 #3)

「ハロプロ プレミアム アンジュルム コンサートツアー 2019春 ファイナル 和田彩花卒業スペシャル 輪廻転生 ~あるとき生まれた愛の提唱~」 卒業発表から1年以上経っているのに、心の準備が全くできず、半ば時間切れのように迎えた6月18日。アイドルのコン…

柏レイソル歴代外国籍選手列伝(2009年以降 完全版)

2009年以来のJ2を戦う柏レイソル。昨年のメンバーがほとんど残り、誰もが前回降格時のような連勝街道を突き進むことを信じていたが、開幕4連勝したところで街道は曲がりくねり、やがて峠となってしまった。今やすっかり点の取り方を忘れ、沼に片足を突っ込…

五月パンタレイ計画 #1 〜アルバム編〜

元号が変わって初めての月、マンス・オブ・メイ*1は思えばアンジュルムファンにとって夢のような1ヶ月であった。むしろこの先これほど充実した月は来ないのではと気づいたのは5月31日の昼を過ぎてからである。絶頂というのはそこから少し経ってから初めて気…

好きに生き 踊りゃあいい 〜恋はアッチャアッチャで踊れ〜

「ええじゃないか」「ええじゃないか」「ええじゃないか」ただでさえ浮き足立っている夕闇の空気の中へ、「ええじゃないか」と言う声はいともやすやすと染み込んで行った。 -森見登美彦「太陽の塔」より 新元号「令和」の発表から4時間あまり、アンジュルム…

忘備録2 〜第17回ハロプロ楽曲大賞〜

木枯らし、M-1につづき、年末の始まりを告げるのが「ハロプロ楽曲大賞」。なんて言ってはみるものの、実は去年はアンジュルムの不作ぶりに気付いた時には投票期間が終わっているというあるまじきミスを犯したわけだが、今年は準備万端。しっかり締め切り1時…